ギャップはなぜできるのか
ギャップとは、前の足の値幅と次の足の値幅が重ならず、チャートに空白ができた状態をいいます。日本では窓とも呼びます。日足で当日の安値が前日の高値より上なら窓を開けての上昇、当日の高値が前日の安値より下なら窓を開けての下落です。広い意味では、当日の始値が前日の終値と大きく離れたときもギャップと呼びます。米国株の通常取引は一日のうち数時間だけで、それ以外の時間にも決算発表や経済指標、海外市場のニュースが次々に出ます。そのあいだにたまった情報と注文が翌日の通常取引の始値にまとめて反映されるため、ギャップが生まれます。
米国株で大きなギャップが出やすい理由
韓国株には一日の値幅に上限と下限があり、ギャップの大きさにも自然な限界があります。米国株にはそうした一日の値幅制限がないため、引け後の決算発表のような大きなニュースが出ると、翌日の始値が前日の終値から大きく離れたところで始まることがあります。また米国企業は寄り付き前か引け後に決算を発表することが多く、決算シーズンには個別銘柄の大きな窓がよく目につきます。韓国や日本の投資家から見ると結果は深夜から朝にかけて決まるので、朝チャートを開いた時点ですでに窓が開いていることがよくあります。
チャート設定で窓の見え方が変わる
米国株には通常取引の前後にプレマーケットとアフターマーケットの取引があります。チャートが通常取引だけを表示していれば、前日の通常取引の終値と当日の始値のあいだに窓が見えますが、時間外取引まで含めるとその空白が時間外の足で埋まり、窓が小さくなったり消えたりします。同じ銘柄なのにある画面では大きな窓があり、別の画面ではないという場合、たいていはこれが理由です。日足の始値を通常取引の最初の約定で取るのか、時間外の最初の約定で取るのかも、データ提供元によって違うことがあります。窓を語る前に、見ているチャートがどの時間帯を含むかを確かめてください。
- 通常取引のみの設定か、時間外を含む設定か
- 日足の始値がどの時点の約定を基準にしているか
- 分足で時間外の区間が区別して表示されるか
- 時間外は出来高が少なく値が飛びやすいこと
ギャップの呼び分け
チャート分析の本では、ギャップをできた場所とその後の流れによっていくつかに分けて呼びます。もみ合いの中で生じてすぐにその範囲へ戻るコモンギャップ、長く続いた価格帯を抜け出すときに生じるブレイクアウェイギャップ、進行中のトレンドの途中で出るランナウェイギャップ、トレンドの終わり近くの息切れした動きの末に出るエグゾースチョンギャップが代表的です。ただし、これらの名前はほとんどの場合、時間がたってからでないと付けられません。窓が開いた当日には、それがどの種類なのか分からないという点がいちばん大切です。
窓埋めの意味とその限界
窓埋めとは、価格が再び動いて空白だった価格帯を通過することです。上に窓を開けた場合は、のちに価格が下がって前日の終値や高値の近くに届いたときに窓が埋まったといいます。窓はいずれ埋まるという話がよく出回りますが、いつ埋まるかの期限はなく、長いあいだ埋まらない窓もあります。埋まった窓のほうが記憶に残りやすく、実際より頻繁に埋まるように感じることもあります。窓埋めは可能性の一つとして扱い、それを前提に計画を立てないほうが安全です。
窓が開いた日に一緒に見るもの
窓だけを見て解釈するより、周辺の情報を合わせて見るほうが読み違えを減らせます。出来高がふだんより大きく増えたか、窓の原因が会社固有のニュースか市場全体の動きか、寄り付き後に価格が窓の方向へさらに進むのか戻るのかを確認します。指数も同じ方向に窓を開けていれば、個別銘柄よりも市場全体の要因が大きかった可能性があります。
- その日の出来高がふだんと比べてどれだけ増えたか
- 同じ日の指数と同業種の銘柄の動き
- 窓の原因となった開示や発表の内容
- 寄り付き後に窓の方向へ続くか、戻るか
このサイトのリアルタイムツールで確かめる
株の売買シグナルツールで銘柄の日足を開くと、窓が開いた日に各指標がどう変わったかを一緒に見られます。韓国・米国大型株スキャナーでは多くの銘柄の騰落を一度に見渡して大きく動いた銘柄を探せますし、株の銘柄比較ツールでその銘柄と指数を並べれば、窓が個別銘柄だけの出来事か市場全体の出来事かを見極めやすくなります。ツールが示す値は公開されたルールで計算した結果であり、先行きを教えるものではありません。
まとめと注意
ギャップは、市場が閉まっているあいだの情報が一度に価格へ入り込んだ跡です。米国株は値幅制限がなく時間外取引もあるため、窓の大きさや形はチャート設定によって変わります。窓の種類や埋まるかどうかは、たいてい後になって分かります。この記事はチャートの読み方を説明するもので、特定銘柄の売買を勧めるものではありません。投資助言ではなく、判断と責任はご自身にあります。
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